岸田文雄外務大臣は7日の記者会見で、ニューヨークタイムスやワシントンポストなど米国の主要メディアで安倍総理の村山談話の見直し発言や閣僚の靖国参拝に関する見解などへの批判が相次いでいることについての受け止めを訊かれ、「安倍政権での歴史認識は、さきの大戦に至る一時期、多くの国々、とくにアジア諸国の人々に対して多大な損害と苦痛を与えた。これまで政府はこうした歴史の事実を謙虚に受け止め、改めて痛切な反省と心からのお詫びの気持ちを表明するとともに、先の大戦において内外の全ての犠牲者に謹んで哀悼の意を表してきた。安倍総理も同様の認識である」と強調した。
岸田外務大臣は「こうした認識をしっかりと、これからも国際社会に対し説明していかなければならない。安倍政権における、この考えがしっかり伝わるように一層努力していかなければならないと考えている」と語った。
岸田外務大臣は「韓国や中国をはじめとした近隣の国々はわが国にとって重要なパートナーであり、これらの国々との関係強化に一層努力するとともに、地域の平和と繁栄に貢献していく考えだ」とした。
また、岸田外務大臣は6月6日から8日まで国賓としてオランド・フランス共和国大統領を招待することを閣議で決めたとし、フランスとの関係において「政治・安全保障・経済・文化を含む幅広い分野で特別なパートナー関係を構築したい」と語った。(森高龍二)