村田製作所 世界最小サイズのBluetoothモジュールの量産を開始

2010年04月05日 11:00

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 ムラタは世界初のbluetoothモジュール量産に成功して以来、小型化を続けており、現在では、初期製品(写真右)の1/10以下の大きさとなった。

 株式会社村田製作所<6981>は31日、世界最小サイズ(3.5×3.5×1.0mm)となるBluetoothモジュール「LBMAシリーズ」の新製品の量産を開始すると発表した。

 同製品は、従来品と比較して面積が約30%小型化されているだけでなく、高度な高周波設計技術によって高性能・高品質・高信頼性を実現している。また、独自のパッケージング技術により、優れた耐電磁波特性を持っていることも大きな特徴だ。

 ムラタのBluetoothモジュールは、世界の携帯電話向けBluetoothモジュール市場で約90%のシェアを占めており、生産量でも世界一を誇っている。また、この「LBMAシリーズ」は、2000年3月の量産開始から10年間の生産累計が世界最多の5億個を突破したということだ。

 使用用途としては、携帯電話や携帯型音楽プレーヤー、PMP(ポータブル・メディア・プレイヤー)、PND(携帯型ナビゲーション)、デジタルフォトフレーム、MID(モバイルPC)など。中でも、携帯電話は今後も高機能化がますます進む傾向にあり、部品やデバイス、モジュールには、より小型で高性能、高品質なものが求められている。さらに、近年注目を集めているモバイル・インターネット端末市場でも、小型で高性能な無線モジュールの需要は今後も伸びる傾向にある。

 この世界最小サイズの「LBMAシリーズ」の量産開始により、携帯電話向けのBluetoothモジュール市場で圧倒的なシェアを誇るムラタが、更なる独走態勢に入るのか、そして携帯以外の市場でもシェアを伸ばすのか。注目したいところである。
(編集担当:藤原伊織)