菅義偉官房長官は日本郵政の社長交代と役員人事の大幅な入れ替えの狙いについて、22日、「今後の株式上場を含め、民営化を円滑に進めていくために、民間の経営手法の一層の導入が必要と考えている」とした。
また、社長には「企業のトップとして経験豊かな方になっていただくことが相応しいと考えた」とした。
日本郵政の社長には元東芝会長で郵政民営化委員会委員長の西室泰三氏が定時株主総会を経て6月20日付けで就任の予定。副社長には鈴木康雄損保ジャパン顧問、曽田立夫三井不動産特別顧問の両氏が就任する予定だ。
菅官房長官は「西室新社長においては東芝の社長、会長を9年にわたり務められ、昨年5月から郵政民営化委員会委員長として郵政事業の様々な課題にも精通されておられるので、郵政グループのトップに相応しいと判断し、政府として要請した」と語った。
また、社外取締役が半減したことについて「前回が多すぎたのではないか」と語った。菅官房長官は「いずれにしても、西室社長がそうしたことも含め、全部を決められた」とした。
そのうえで「経済全体を見渡すことのできる方であり、効率化と民間手法を取り入れて経営に取り組んでもらえるものと思う」と期待した。(編集担当:森高龍二)