改正特定商取引法など12月1日施行へ

2009年06月19日 11:00

 1人暮らしの高齢者が健康食品を1年で300万円分購入する契約をした、など訪問販売でお年寄りが通常1人で消費するに必要とされる量を著しく超えて契約を結んだ場合、購入者側に購入する特別な事情が存在しなければ、契約後、1年間は契約解除などが可能となるなど、消費者保護のための「改正特定商取引法」や「改正割賦販売法」が今年12月1日から施行になる。そのための政令を近日、公布、施行する。

 改正は法規制の抜け穴を解消するとともに、訪問販売やクレジット、通信販売の規制強化を図り、実効性をあげるため、違反事業者に対する罰則も強化している。

 具体的には規制の抜け穴をなくすため、クーリング・オフになじまない商品や役務を除き、原則、全ての商品や役務を両法(改正特定商取引法、改正割賦販売法)の規制対象に組み入れた。また、割賦の定義を見直し、「現行の2ヵ月以上、かつ3回以上の分割払いのクレジット契約に、新たに、2ヶ月を超える1回払いや2回払いも対象に加えた」。

 訪問販売では消費者側が訪問販売業者に対し、契約を締結しない旨の意思を示せば、業者側は契約を勧誘できない(契約勧誘の禁止)事項を加えた。

 このほか、クレジット規制では「個別クレジットを行う事業者を登録制の対象にし、立ち入り検査、改善命令など行政による監督規定が導入された」ほか「訪問販売業者が虚偽の説明を行うなどして契約を勧誘したり、過量販売を行った場合に、個別のクレジット契約も解約して、すでに支払った金銭の返還請求も可能になる」など、消費者保護への強化策が図られる。
(情報提供:エコノミックニュース 編集:福角忠夫)