農林水産省は「ミツバチの減少から養蜂業やハウス栽培などミツバチによる受粉を必要とする園芸業そのものが衰退しかねない状況にある」として、緊急対応型調査研究「ミツバチの減少に関する緊急調査研究」を5月26日まで公募している。
公募の対象は(1)受粉用・採蜜用ミツバチにおける群の消長の実態把握や(2)ミツバチの健康状態に関する要因の解析を実施し、ミツバチの放飼・管理技術の改善等、養蜂業被害対策の早期確立などに資するもの。
研究が決定した場合、6月中旬から研究を始め、本年度内に終了することが条件で、1000万円を上限に研究費を支給する。
応募様式、応募にあたっての注意事項等は同省ホームページで(http://www.s.affrc.go.jp/docs/research_fund2009.htm)。
ミツバチは国内のイチゴやメロン、スイカ、カボチャ、キュウリ、ナス、トマト、マンゴー、ゴーヤーなどの花粉交配手段として用いられ省力化を図る上で欠かせないものになっている。
ミツバチの大量死は、平成17年頃から散発的に発生していたが、昨年、大量死が頻発、またオーストラリアからの女王蜂の輸入停止が重なり、今年に入りハウス栽培や果樹栽培へのミツバチの供給不足が顕在化した。しかし、大量死などによるミツバチの減少の原因は、科学的に不明な部分も多く、解明が急がれている。
(情報提供:エコノミックニュース 編集:南)