明治安田生命保険は5月26日から入院費用の自己負担分を保障するという、新しい医療保険を発売する。入院費用の自己負担分を計算して保障するのは業界で初めての試みである。
従来の医療保険は、入院日数に応じて1日 7000円などの給付金を支払っていた。しかし、入院費用の値上がりなどで、実際は治療にかかった費用を保険で十分にまかなえない場合も多いのが現状だ。
新商品の終身入院保険では、手術や検査などの治療費の自己負担分と同額の給付金を支払ってくれる。公的保険の対象外となる先進医療の費用も保障。入院中の食事代や差額ベッド代など治療費以外の費用は従来通り、1日あたり数千円の給付金を入院日数に応じて受け取ることができる。
通常の医療保険は手術の種類によって受け取れる保険金額が違い、契約者はどの程度の保険金をもらえるかは事前に把握できない。そのため「はっきりした保証がよく分からないから」という理由で、特に若い世代の保険離れ傾向も示唆されている。しかしこの新商品は、領収書をもとに実費分を保障する仕組みなので、契約者も保険金額がきちんと把握しやすい。実際には、すぐに治療を要する病気でない限り、費用が捻出できずに入院治療を後回しにする人も多いようだ。この新商品だとほぼ全額をカバーしてくれるので安心して治療に専念できる。
明治安田生命保険では、今回の新商品で若い世代の保険離れを食い止め、年間12万件の新規契約獲得を目指す構えだ。