教員免許更新制導入で教師の資質は向上するのか?

2009年04月16日 11:00

 4月1日から、各都道府県で、小・中・高校の教員を対象に、教員免許更新制が実施された。

 教員免許更新制とは、「教員として必要な資質能力の保持」を目的として、昨年の6月に教育職員免許法が改正されたことで生まれた制度。教員免許の有効期限を10年間とし、この有効期限の満了までに免許状更新講習を受け、更新しなければ、免許状が失効するというもの。更新講習の対象者は、校長や教頭を除く教員で、教員採用試験内定者、臨時任用教員、過去に教員として勤務した経験がある物も含まれる。

 しかし、この制度にはいくつかの問題点も存在する。教師の資質が問われるような事件が相次ぎ、教員の資質向上と不適格な教員の排除を目的として生まれた制度ではあるが、指導力不足や教員としての資質がないと思われる教師がいたとしても、更新の時期まで、つまり最長10年もの間、対応を待つかたちになり、判断が遅れてしまうという可能性も出てくる。

 また、教師にとっても、更新にかかる費用などを負担しなくはならないことや、受験や部活動などで多忙な時期でも更新講習を優先しなくてはならないといったデメリットが多い。さらに、10年毎に面倒な更新があるということは、それによって失職する可能性もあるので、教師という職業の魅力が薄れ、教職を目指そうとする学生が少なくなってしまう恐れがある。つまり将来、教員の人材確保が困難になってくると指摘する声もある。

 一番心配なのは、免許を更新するために教育活動をするマニュアル教師が増え、子供たちのことを第一に考える昔ながらの熱血教師のような存在がどんどん少なくなってしまうことだ。子供たちを指導する教員が自信と誇りをもって教壇に立ち、社会の尊敬と信頼を得ることができる、そんな本来の教育現場のあるべき姿を早く取り戻して欲しいものだ。