来年度の就職市場 今年度より厳しい

2009年04月14日 11:00

 日本経済団体連合会が今年1月から2月にかけて企業会員1309社を対象に実施した2008年度新卒採用に関するアンケート調査で、回答のあった455社のうち、95・8%が採用を実施していたが、前年度に比べ1・4ポイント減少し、6年ぶりに前年を下回った。また、来年度(2009年度)の採用について採用予定企業は86・4%と前年度に比べ7・5ポイント減少。採用予定企業のうち46・6%は今年度に比べ採用人数を減らすと回答しており、就職市場は学生にとって厳しい状況になっている。

 調査は会員企業の採用動向を総括し、来年度の動向を把握するため1997年度から毎年実施されている。

 それによると、採用したのは95・8%の企業で、前年度に比べ採用人数が増加したのは34・9%、変わらなかったが43・2%、減少したが21・9%だった。採用内定者に対しての評価では22・1%が従来より良い人材が採用できたとする一方、8・2%は従来より良い人材を採用できなかったとしていた。69・7%は変わらないと回答していた。

 採用試験では96・8%が面接を実施、85・1%が適性検査を。75・6%が筆記試験を実施していた。筆記試験では基礎学力をみるものが76・0%と圧倒的に多く、ついで、一般常識(41・6%)、小論文・作文(32・5%)、外国語(28・3%)と続いた。

 選考にあたって重視したのは「コミュニケーション能力」が76・6%と最も多く、次いで「協調性」(56・1%)、「主体性」(55・2%)「チャレンジ精神」(51・5%)「誠実性」(40・0%)「責任感」(36・6%)「論理性」(26・2%)だった。