昨年第4四半期の宿泊旅行者 外国人客大幅減

2009年04月09日 11:00

 観光庁が行った平成20年第4四半期(昨年10月から12月までの間)の宿泊旅行統計によると、世界的な同時不況の中でも、この間の延べ宿泊者数は7636万人と前年同期に比べ3・2%の小幅減少にとどまったが、外国人の宿泊客のみをみると、506万人と前年同期より17・8%の大幅な落ち込みになっていた。海外からの誘客力アップのため、政府が掲げる「国際競争力の高い魅力ある観光地の形成」「観光産業の国際競争力の強化や観光の振興に寄与する人材の育成」「国際観光の振興」などが一層求められている。

 観光庁調査によると、外国人宿泊者で最も多かった国籍は台湾、アメリカ、韓国、中国、香港で、この5国で全体の6割強を占めていた。都道府県別に外国人宿泊者の多い地域をみると、東京都が180万人、大阪府が59万人、北海道が48万人だった。前年同期で増えていたのは沖縄の43・4%増。次いで高知の13・2%増、島根の8・6%増だった。

 同一施設に宿泊する1人あたりの平均日数をみると、1・25泊。ただし、外国人の場合は1・56泊と日本人よりやや長くなっていた。

 都道府県別でみると、宿泊日数が最も長い地域は沖縄で1・58泊、次いで東京都の1・42泊。外国人の場合は1番長い地域が高知県の2・36泊、次いで埼玉県の2・26泊だった。

 この調査は従業員10人以上のホテル、旅館、簡易宿泊施設など1万171施設を対象に実施している。回収率は72・7%だった。