警察庁がまとめた平成20年中の偽ブランド製造、販売や海賊版複製品販売など、知的財産権侵害事犯の検挙件数は385件と前年(441件)に比べ12・7%、件数にして56件減少したものの、検挙法人件数は51件と前年(50件)より1件増えた。また、検挙人数は710人に上った。
偽ブランドなど商標法違反事犯は246件で、海賊版など著作権法違反事犯は115件だった。このほか、不正競争防止法違反(19件)や特許法違反(1件)農林物資の規格化および品質表示の適正化に関する法律違反(1件)関税法違反(3件)があった。
警察庁のまとめで、商標法違犯事件で押収した偽ブランド品の63・3%が海外からの密輸入であることが分かったほか、仕出し先の国をみると、その大半が中国からの密輸入であった。密輸方法では国際郵便が58・4%、海上貨物が30・3%を占めた。
一方、海賊版事犯で押収された海賊版の大半は日本国内で複製されたものだった。また、海賊版はインターネットを利用した販売が58・3%を占め、次いで店舗販売(20%)になっていた。警察庁では「インターネットを利用した販売が増加傾向にある」と注意を促がしている。