一国の大臣が呂律も回らない状態で国際舞台で記者会見に臨み、醜態をさらすなど、一体この国はどうなっているのか、と思われる失態続きの中、文部科学省が文部科学大臣名で今月3日に出した「心を育むための5つの提案」の内容は「読み書き、そろばん、外遊びをしよう」、親とこどもの約束事です「嘘をつくな」「人に迷惑をかけるな」・・・。全く、大臣にまで伝えなければならない、素朴な内容でしかなかった。財務兼金融担当大臣は「渦中」(かちゅう)を「うずちゅう」とよみ、総理は「未曾有」(みぞう)を「みぞゆう」、「詳細」(しょうさい)を「ようさい」と読まれたとか。心を育む5つの提案は「大人も、こどもも、社会総がかりで実行する必要がある」(文部科学省)との同大臣の提案の趣旨は皮肉なところで裏付けられている。
文部科学省が提案している「心を育むための5つの提案」のひとつは「早寝、早起き、朝ごはんとともに、生きる基礎を養う活動を積極的に行おうというもので、「読み書き、そろばん、外遊び」を推進しよう。
ふたつ目は「校訓を見つめ直し、実践する」(先生とこどもが一緒になって各学校にある校訓を具体化する取り組みを継続的に実践し、地域でこれを応援しよう)。
3つ目は「先人の生き方や本物の文化・芸術から学ぶ」。4つ目は「家庭で基本的ルールをつくる」(家庭は全ての教育の出発点、と位置づけ、親と子の約束では(1)挨拶しよう(2)みんなと話そう(3)手伝いしよう(4)いじめるな(5)嘘をつくな(6)人に迷惑をかけるな、を提案している)。5つ目は「地域の力で教育を支える」(学校支援地域本部の活動などを通して地域ぐるみでこどもを育てる環境をつくろう)と提案している。