日韓交流促進へ地方観光地にも相手国言語の表記

2008年12月18日 11:00

 第23回日韓観光振興協議会が12月17日、福岡県で催され、両国の観光交流の促進に関する覚書が両国政府当局間で交わされた。協議会には日本側から西阪昇国土交通省観光庁審議官らが、韓国側からは金讃(キム・チャン)文化体育観光部観光産業局長らが出席。日韓の観光交流促進と拡大に関して意見交換を図った結果、特に、両国は今年を「日韓観光交流年」と位置づけ、来年は「両国交流促進に向けた新たな歩みの年」として、青少年交流の活性化をはじめ、今後数年で地方空港を利用する商品開発を強化し、主要訪問地には相手国の言語による表記の拡大に力を入れるなど、観光客が利用しやすい環境条件を整えていくことを約束した。

 青少年交流では、来年には(1)全国の交流会実施校一覧のデータベース化をはじめ、(2)相手国留学生の観光行政体験研修の実施(3)青少年フィールドトリップ交流会の両国開催(4)姉妹都市交流と連携した姉妹校間の交流活性化(5)修学旅行担当者のための相手国の学校訪問支援などを重点推進事業にあげた。

 また、観光業界をはじめとする経済界との連携強化を図るため、両国観光業界の実務担当者による定期協議会を設置することになった。

 また、2010年に計画している平城遷都1300年記念事業や2012年に予定されている麗水(ヨス)万博など、両国で開催される大規模イベントを活用した交流促進も盛り込んだ。

 今回の協議会では「お互いの国にとって最も大切なお客様であることを再認識し、観光プロモーション活動を展開する」など、交流拡大に努めることを確認し、次回協議会は来年、韓国仁川で開催することを約束した。