警察庁が今年8月に日本経済団体連合会に加盟の企業など全国3000社を対象に実施した暴力団など反社会的勢力と企業との関係遮断に関する現状と対策についてのアンケートの結果、1385社から回答があり、回答を寄せた企業の75%(4社に3社)が関係遮断に関する規定を整備していることが分かった。また、整備していないし、今後も整備の予定がないとした企業が9%あったが、その理由として「当たり前のことなので、明記する必要がないから」というものが最も多かった。
アンケートによると、契約書などに暴力団排除条項を導入している企業は22%になっていた。また、政府が昨年7月に企業が反社会的勢力による被害を防止するための指針を公表して後に、反社会的勢力から不当な要求行為を受けたとする企業は271社あったが、指針の効果について「指針が精神的なバックボーンとなった」とするものが47%、「トップが指針に従うよう公表しているので、対応しやすかった」というものが28%と効果があがっていることも分かった。
警察庁では、日弁連はじめ都道府県暴力追放運動推進センターなど関係機関との連携を図り、各業界団体に対し、指針の趣旨や内容について、一層普及させていくとともに、排除の仕組みを具体的に促進していきたいとしている。