事故致死率 シートベルト非着用は着用の43倍

2008年11月18日 11:00

 平成19年の死傷者発生交通事故分析から、シートベルトをしていないドライバーの場合の交通事故死亡率(致死率)はシートベルトをしているドライバーの場合の約43倍、助手席同乗者でシートベルトをしていない場合は、している場合の約11倍、後部座席同乗者の場合で約3倍になっていたことが警察庁交通局の調べで分かった。

 また、今年6月から後部座席に同乗する場合にもシートベルトの着用が義務化されているが、同交通局と社団法人日本自動車連盟が今年10月1日から18日までの間にシートベルトの着用状況について全国調査をした結果、一般道(全国780箇所)では、ドライバー(調査対象30万2438人)の95・9%、助手席同乗者(同5万3953人)の89・2%が着用していたものの、後部座席同乗者(同5万5844人)の着用率は30・8%にとどまっていた。ただ、前年に比べて、ドライバーで0・9ポイント、助手席同乗者で2・9ポイント、後部座席同乗者で22・0ポイント着用者は増えていた。

 次に、高速道路や自動車専用道路についてみると、ドライバー(同5万5495人)の99・0%、助手席同乗者(同1万9009人)の96・4%、後部座席同乗者(1万3548人)の62・5%が着用していた。特に高速道路と自動車専用道路での後部座席でのシートベルト非着用には行政処分(基礎点数1点を科す)が設けられたこともあり、対前年比で後部座席同乗者の着用率は49・0ポイントの増になるなど、一定の効果はみられた。

 とはいえ、後部座席同乗者の3人に1人がシートベルトをしていなかったことから、同交通局では「衝突実験映像やシートベルトコンビンサーなどを用いて、着用効果などが実感できる安全教育や広報啓発、指導取締りなどを推進していきたい」としている。