タンポポの根に発毛・育毛作用 来春商品化

2008年12月15日 11:00

 ツムラ ライフサイエンスは、タンポポの根(生薬名・ホコウエイ根)に高い発毛作用や育毛作用があることを発見し、6ヶ月間、人による検証を行った結果、毛髪の成長速度、毛髪径、成長期毛率が増加していることが認められた、と発表した。来春にも商品化する予定。同社が10年間、続けてきた研究で明らかになった。

 また、ホコウエイ根エキスには、髪のケラチンを束ねたり、毛包を構造的に強くする3つのタンパク質(レペチン、トリコヒアリン、インボルクリン)の産生を同時に促進する効果のあることも分かった。この3つのタンパク質が同時に産生されると毛髪を強くし、髪の鞘を強くする。

 同社は来春には毛包強化因子の産生促進メカニズムを応用した新育毛剤を発売したい意向だ。

 さらに、ホコウエイ根エキスとショウキョウチンキ、ニンジン抽出液、センブリ抽出液、ボタンピエキスの5種類の生薬混合エキスはホコウエイ根エキス単独よりも強い毛包強化因子産生促進作用があることも確認できたとしている。

 同社では「発毛促進因子や脱毛因子に着目した研究は進んでいますが、毛包を構成するタンパク質に着目し、3つのタンパク質の同時産生を促し、髪の毛を太くし、内毛根鞘(ないもうこんしょう)という髪の毛の鞘をも強くする素材やそのメカニズムを解明したことはこれまでに例がなく、世界で初めて確認ができた」と話している。