内閣府が国民の低炭素社会に対する認知度や低炭素社会を実現するための重要な取組みなどについての理解、意識などを知るために行った「低炭素社会に関する特別世論調査」の結果、低炭素社会という意味を知っていたのは32・7%で67・3%は知らないことが分かった。また、低炭素社会づくりに係る家計負担について、1ケ月に5000円以上でも良いとする回答が4%ある一方で、全く負担したくないも17・0%あり、1家庭あたり月500円以上1000円未満(24・4%)が最も多く、500円未満が21・8%と続いた。
低炭素社会とは、CO2など温室効果ガスを大幅に削減した社会を実現するというもので、ストップ地球温暖化のために、現在の排出量を半分に減らす努力が求められている。こうした状況について、国民の意識調査を行ったもので、今年5月22日から6月1日にかけて、全国の20歳以上の男女3000人を対象に実施。1837人から回答を得た。
それによると、低炭素社会の実現については「実現すべき」(そう思う59・3%、どちらかと言えばそう思う30・8%)が90・1%と10人中9人までが実現すべきとの考えだった。
そのための重要な取組みでは、省エネ家電・住宅、環境に優しい車などの普及(68・4%)、レジ袋削減,リサイクルなどの資源の有効利用(65・9%)、太陽光・風力などの自然エネルギーの利用(61・5%)、植林・森林の保全(59・7%)、水・照明・冷暖房などの無駄をこまめに減らすこと(58・4%)をあげる人が多かった。
地産地消(地域で生産されたものをその地域で消費すること、36・1%)やエネルギー多消費型産業から他の産業への転換(25・4%)をあげる人もいた。
また、日本と世界の国々の排出削減については、日本を含めた先進国が途上国よりも削減すべきとの声が30・0%と1番多く、次いで、すべての国が同じ割合で削減すべき(28・9%)、高い技術力を持った日本が大きな削減をして他の国をリードすべき(21・7%)と続いていた。途上国が日本を含めた先進国よりも削減すべきは7・5%で、先進国が率先して取組むべきと考える国民の多いことが、改めて裏付けられる結果となっていた。