2010年を「国民読書年にする」決議が参議院本会議で6月6日、決議された。
決議は「文字・活字によって、人類はその英知を後世に伝えてきた。この豊穣で深遠な知的遺産を受け継ぎ、更に発展させ、心豊かな社会の実現につなげていくことは、今の世に生きる我々が負うべき重大な責務である」としている。
また、活字離れが言語力、読解力の衰退や精神文明の変質の大きな要因の一つとなりつつあることは否定できない、として、朝の10分間読書運動など、国民挙げて読書する習慣や意識付けなど、あらゆる努力が必要としている。
日本人の平均読書時間はNHK放送文化研究所の国民生活時間調査(2005年)によれば、雑誌やマンガを含め、平日に本を読んでいる人は18%で、その平均時間は1時間9分。読んでいない人を含めた平均では13分というデータが出ている。シチズンが1999年にビジネスマンやOLを対象に行った生活時間調査では1週間にとる読書時間は読まないが10・3%、1時間以内が25・3%、2時間から3時間が29・1%と3時間未満の人が64・7%を占め、1974年に比べ10・8%も増加していた。ただ、小学生、中学生では読書時間が若干増えてきていることも、全国学校図書館協議会などの調べでわかってきている。