東京都試買の健康食品3品に1品で薬事法違反

2008年04月23日 11:00

 東京都は平成19年度健康食品試買調査の結果を公表した。今回は154品目(都内の薬局、薬店、百貨店店頭で85品目、インターネットで69品目)を購入するとともに、成分検査や表示などの検査を行うなどした。インターネットでの購入は、あらかじめ大学生によるインターネット広告表示調査の結果を参考に誇大表示や違反の可能性が高いと思われる製品を選んで購入している。

 その結果、ダイエット効果を目的にうたったものでは72品目中51品目で法令違反がみつかったほか、男性機能向上目的のものでは27品目中22品目で、不眠の改善やリラックス効果目的のものでは14品目中11品目で、バストアップ効果目的のものでは7品目中6品目で、関節機能の維持、改善目的のものでは6品目中4品目で法令違反が見つかるなど、試買した154品目中113品目に法令違反があった。

 法令違反で最も多かったのは健康増進法違反(58品目)とJAS法違反(同)、次いで薬事法違反(53品目)、景品表示法違反(35品目)、食品衛生法違反(9品目)で、中でも、薬事法違反では、ダイエット効果目的のもの(16品目)が最も多かった。また、男性機能の向上や不眠の改善などもそれぞれ9品目と目立った。

 また、食品表示で違反となった製品に用いられた表現を見ると【医薬品的な効能効果を表現した事例(薬事法)】では「メンタルケア」「肝機能・動脈硬化・疲労・肩こり・冷え性の改善」「活性酸素を消去」「細胞を活性化」「神経をやわらげ、リラックスさせる働き」「ぐっすり眠ってさわやかな目覚め」「整腸効果・便通促進」「女性ホルモン(エストロゲン)の分泌を促進」「ホルモンバランスを整え」。

  【健康の保持増進効果等に関する虚偽・誇大な表示の事例(健康増進法)】では「高血圧を調節する作用」「脂肪を70%分解」「生活習慣病○○○会承認品」「油を包み込む・・・」「痩身用食品」「肥満防止食品」「腸内の環境を整えるのをサポート(特定保健用食品※の類似表現)」。

 【消費者に優良性を誤認させるおそれのある事例(景品表示法)】では「毎日のお茶をこれにかえるだけで簡単ダイエット」「驚異のダイエット力!!脂肪分解はナント70%!」「6ヶ月で17センチメートル伸長」「ダイエットの為の安心な最新素材」「ダイエットW特許成分配合」「新時代の真に画期的でハイレベルな痩身用食品として極めて優れている・・」などがあがっていた。