弱視児童に対応した拡大教科書作成へ検討会

2008年03月25日 11:00

 文部科学省は視覚障害教育の充実を図るため、専門家や教科書発行者、ボランティア団体などの関係者の参加を得て、「拡大教科書」を普及充実させるための具体的方策を検討するための検討会を立ち上げる。

 検討会では弱視の児童生徒のニーズに対応した標準的な拡大教科書の作成のための標準規格の策定(障害に配慮した体裁・体様等の留意事項など)を検討するほか、拡大教科書の作成ノウハウの普及啓発、教科書デジタルデータの種類・内容の拡大の方策、「標準規格」に基づく、教科・学年毎の特質に配慮した「拡大教科書」作成の具体的な実践的モデル集の作成などを行う。

 現状では「拡大教科書」はボランティアによるところが大きく、文部科学省として、教科書発行者の協力を一層得られるよう、環境を整えていきたい意向だ。

 なお、2004年度から、小中学校の通常の学級で学んでいる弱視児童や生徒のための拡大教科書や点字教科書は国費により無償給与されている。ただ、拡大教科書そのものの充実を図る必要が求められていた。