日中、日韓関係悪化 旅行会社約8割に影響

2012年10月09日 11:00

 日中、日韓関係の悪化で旅行会社の約8割で両国向けツアーのキャンセルが発生していることが東京商工リサーチの調べで明らかになった。

 同社が全国の主な旅行会社57社を対象に中国、韓国を含む海外旅行について9月以降の申込状況をアンケートした結果、分かったもので、44社が回答した。

 それによると、中国、韓国との国際緊張による影響で21社が9月以降申込が減少したと回答。中国、韓国向けのツアーキャンセルが発生した旅行会社は全体の77.3%にあたる34社にのぼった。

 キャンセルの人数では100人未満が61.8%と最も多かったが、100人以上1000人未満も32.4%に及び、1000人以上も2社あった。

 東京商工リサーチでは「両国へのツアーは旅行会社にとってドル箱だっただけに、両国関係の悪化は旅行業界に大きな問題になりかねない」としている。また「日韓、日中の緊張の高まりは業界の企画商品の見直しを抜本的に求める動きになるかもしれない」と緊張関係の長期化を懸念している。(編集担当:森高龍二)