日産の新型軽「デイズ」発売1ヶ月で3万台受注

2013年07月15日 16:39

EN_re5_19

日産は、6月6日に発売した同社が企画から関わった初めての軽自動車「デイズ」が、発売後1か月を経過した7月8日時点で3万台に達したと発表した。

 日産<7201>がスズキ<7269>からOEMを受けて軽自動車に参入したのは2002年。カルロス・ゴーン社長による日産リバイバルプランの一環としてであった。「日産の軽自動車」というと当初は違和感を否めなかったし、その戦略を危惧する声があったのも事実である。しかし、その戦略がついに花開いたといってもよいのかもしれない。

 日産は、6月6日に発売した同社が企画から関わった初めての軽自動車「デイズ」が、発売後1か月を経過した7月8日時点で3万台に達したと発表した。これは月販目標台数8000台のほぼ4倍にあたる。また、同社の歴代の軽自動車の中で最大の受注ペースだ。「デイズ」は、軽自動車初となるアラウンドビューモニターやタッチパネル式オートエアコン、さらに紫外線を99%カットするフロントドアのスーパーUVカット断熱グリーンガラスなどを採用し、軽自動車として今までにない快適性と利便性がユーザーより支持されているとしている。

 また、新しく開発された3気筒エンジンと副変速機付CVTや軽量ボディによって軽ハイトワゴンナンバー1の低燃費29.2キロ/リッター(JC08モード)を達成しており、自動車取得税及び自動車重量税が免税となることもユーザーに高く評価されたと同社はしている。日産はこの「デイズ」の投入により、6月の軽自動車市場でシェアを前月比5.5%増の10.4%に向上させた。また、軽自動車を含むトータルシェアにおいても2か月連続で前月からシェアアップを果たし、6月単月では12.5%のシェアを獲得している。


 因みに、「デイズ」と車体・パワートレインなどの主要部分の構成部品を共有する共同開発された三菱自動車<7211>の「ekワゴン」、「ekカスタム」は、発売約1ヶ月で18000台の受注となっている。「デイズ」の約6割である。

 単純に比較すれば、もちろん「デイズ」に軍配が上がる。しかしながらユーザーにとっては、大きな意味は成さないのであろうが、「デイズ」に搭載されるエンジンは三菱製である。そういった事情も加味して考えてみると、興味深い一面がみえてくるのではないだろうか。少なくとも日産のマーケティングが成功をおさめたのは間違いないだろう。(編集担当:久保田雄城)