主体は日本にある アメリカ盲従懸念に防相

2013年08月04日 16:14

 小野寺五典防衛大臣は4日のNHK番組で「年内中に防衛大綱をまとめる」考えを語った。また、集団的自衛権の行使について検討を進める安全保障関係懇談会の柳井俊二座長は「できれば年内にも報告書を出したい」と語った。安倍政権はこれまで歴代政府が「日本は集団的自衛権を有するが現行憲法下では行使はできない」としてきた憲法解釈を変更する方針で、事実上の『解釈改憲』を図る考え。そのための有識者会議の色彩が強く、内閣法制局長官の人事も集団的自衛権の行使に肯定的といわれる人物が予定されるなど、総選挙、参院選挙での自民圧勝を背景に「集団的自衛権について解釈改憲」への環境づくりに拍車がかかっている。

 小野寺防衛大臣は「公海上で日本を守るためにいる米軍艦船が攻撃を受けたとき(集団的自衛権の行使ができない今の状況では)じっと見ているほかない」とし、集団的自衛権の行使ができないのはいかがか、との問題を提起。北朝鮮が日本への攻撃に特定地域を名指しするなど日本を取り巻く安全保障環境の急激な変化を集団的自衛権の行使に対する見直し議論の背景にあげた。

 そのうえで、小野寺防衛大臣は「集団的自衛権の行使については有識者会議の報告を待ちたい」とし「静かにしっかり日本を守る。周辺国に刺激を与えないように、周辺国に対し対話の努力をしていく」とした。

 また、小野寺防衛大臣は集団的自衛権が行使できることになったとして「(行使するかどうか)主体は日本にある」とアメリカに盲従することになりかねないとの懸念に応じた。

 ただ、歴代政府が『現行憲法下では行使は認められない』としてきたことから「行使容認は憲法改正を行ってすべき」と解釈改憲に批判的な声も強い。このため歴代の政府解釈を妥当としている与党の公明党や野党各党の動きが注目される。(編集担当:森高龍二)