日産のEV「リーフ」が米国で前年比3倍以上の売り上げを伸ばす理由

2013年09月01日 20:27

 EV(電気自動車)が思ったほど売れていないという報道を目にすることが最近多いようだが、ルノー・日産アライアンスのEVの販売累計台数は、7月に10万台を突破している。その内の71,000台が「リーフ」だ。同車の発売は2010年12月なので、年間3万台近いペースで推移していることになる。この数字は、2012年のスバル<7270>のレガシーの販売台数と同じである。もちろん日本国内と全世界という違いがあるにせよ、決して悪い数字ではないだろう。

 日産<7201>は、今年3月に米国で発売した2013年モデルのEV「リーフ」が現在、前年比335%増の販売となっていると発表した。また電気自動車(EV)の需要は、今まで販売台数の多かった西海岸から、米国全域に亘る新たな市場へと大幅に拡大していることがわかったとしている。実際、シアトル、ポートランド、サンフランシスコでは数か月の間、リーフが最も売れている日産車であったこという。

 米国での「リーフ」販売台数トップ3市場は以下の通りだ。第1位はサンフランシスコで同車はサンフランシスコの自動車販売台数ランキング(EVもEV以外も含む)でトップ10に入った。第2位はロサンゼルスで都市部が多い市内には整った充電インフラがある。また渋滞が多いため、ガソリン車と比較してより同車のパフォーマンスがより発揮される都市と同社はしている。そして第3位はアトランタで、同車のパフォーマンスが発揮される渋滞が多いことや、州の補助金、多人数乗車優遇レーンへのEV乗り入れ可能など、多くの要因が挙げられるとしている。日産のEVインフラ戦略担当ダイレクターのブレンダン・ジョーンズ氏は、「これらの要因が組み合わさり、時間の節約やパーソナルモビリティを容易にするようなライフスタイルの変化がもたらされたのです。」と述べている。ジョージア州は、ゼロ・エミッション車に対して最大5,000ドル(約50万円)の税金控除を行っている。(編集担当:久保田雄城)