秘密保護法案 臨時国会成立へ公明の理解へ努力

2013年09月20日 08:28

 特定秘密保護法案の扱いについて、政府は臨時国会での成立を目指す考えだが、与党・公明党の山口那津男代表が臨時国会での成立に慎重な姿勢を示していることについて、菅義偉官房長官は19日夕の会見で「情報漏えいの脅威が高まっているため、諸外国との情報共有において、諸外国からわが国の情報保全体制への信頼が不可欠だ」とするとともに「秘密保全に関する法制は政府としては必要だと考えている」として、予定通り、臨時国会での成立をめざす考えを強調した。

 また、もっとも懸念されている「国民の知る権利」や「取材の自由」について「十分に尊重しながら、与党内でも十分に議論いただき、早期に国会に法案を提出できるように努めていきたい」とした。

 菅官房長官は「友党の公明党のみなさんにも(賛同を得る)努力をしっかり重ねていきたい」とした。

 公明党のプロジェクトチームへの説明時には公明党議員の中から、国民の知る権利や取材の自由に対する記述を法案の中に明記すべきでないかとの意見などが出され、記者団からこの意見への受け止めについて聞かれた菅官房長官は「政府として、知る権利や取材の自由に十分配慮しながら様々検討している段階なので、さらに検討を進めていきたい。検討するというのは、前向きに検討するということ」と話している。公明党との調整で法案内容に明記されるのか注視しなければならない。

 法案は防衛、外交、外国の利益を図る目的で行われる安全脅威活動の防止、テロ活動防止に関する事項で特に情報の保護が必要なものを『特定秘密』に指定し、『特定秘密』を漏らした国家公務員らを最高10年の懲役に科すというもの。(編集担当:森高龍二)