藤村修官房長官は19日、原子力規制委員会設置法の施行に伴い、同日付で細野豪志内閣府特命担当大臣に原子力防災担当を命じたと発表した。
また、横光克彦環境副大臣を兼務での内閣府副大臣に、高山智司環境大臣政務官を兼務で内閣府大臣政務官に任命し、原子力防災担当とした。
また、同日発足した原子力規制委員会について藤村官房長官は「東京電力福島第一原発事故への対応はもちろん、世界で最も厳しいレベルの規制の確立、原子力防災対策の強化など、同委員会が取り組むべき課題は山積している」とし「原子力行政に対する国民の厳しい目を受け止めながら、こうした課題にしっかり取り組んでいくことを期待する」と述べた。
原子力規制委員会の委員長には元原子力委員会委員長代理の田中俊一内閣官房参与が就任した。原子力村にかかわりのない人物であるべきとする野党ばかりでなく、党内からも反対が相次いだこの人事。国会同意が取り付けられなかったため、規制委設置法の例外規定に基づいて首相権限での任命となった。
田中氏にとって、どれだけ国民の視点で安全性を確保した原子力規制に取り組めるか、国民の信認が得られるかどうかが試されている。(編集担当:森高龍二)