自公民3党による衆議院選挙制度改革の実務者協議が3日午後開かれた。自民から細田博之政治制度改革実行本部長(幹事長代行)、公明から北側一雄副代表、民主から岡田克也政治改革・国会改革推進本部長が出席。岡田氏から細田、北側両氏に対して選挙制度改革の基本的な考えが提示された。内容は「次期衆院選挙までに改革が必要不可欠なため、中長期的な選挙制度のあるべき姿の検討とは切り離し、各党間で3点の基本的考えに基づいて早急に改革の成案を得るものとする」というもの。細田、北側両氏は党に持ち帰り検討するとした。
一方、安倍総理が有識者らによる第3者機関での議論を提起していることについて、自公から民主側に受け止めを聞かれた岡田氏は「白紙で第3者に任せることは考えにくいのではないか。議論を進める中で必要があれば第3者の議論を排除すべきではない。最初から第3者にという考えはとらない方がいい」と述べたという。
岡田氏は「入口の方向性を整理したうえで議論すべきでないかと提案した」といい「3党合意ができれば合意した案を他党にも示し、それを前提に受け入れられる党で集まり、より深く議論したらどうかというのが私の提案」と要約した。
岡田氏は「小選挙区を5減のままいじらないとなると一票の価値が現状で固定化されることになる。実質的に一票の格差が2倍を超えている現状のなか、次の衆院選挙をその状態のままやるのはまずいというのが私たちの判断」と説明した。
岡田氏の示した3つの基本的考えとは(1)選挙制度は現行の小選挙区比例代表並立制を当面維持する(2)具体的な選挙区割りにあたっては憲法の要求する投票価値の平等を徹底する(3)小選挙区と比例代表の定数をそれぞれ削減する。その際、小選挙区制度の民意集約機能が行き過ぎたものとならないよう、現行制度創設時の小選挙区と比例代表の定数の比率(3対2)に配慮するというもの。(編集担当:森高龍二)