秘密保護法 国民の知る権利に致命的打撃

2013年10月11日 08:32

 政府が15日召集の臨時国会で成立をめざす特定秘密保護法案について、日本共産党の穀田恵二国会対策委員長は「特定秘密の指定の判断が行政機関の長に委ねられているので、政府の側の恣意的判断でいくらでも、範囲が拡大されかねない」など大きな問題があるとして、臨時国会への提出阻止、さらに提出された場合には反対運動拡大への姿勢を示した。

 また穀田国対委員長は「特定秘密を漏えいした場合、最高10年の懲役刑を科されるが、その処罰対象が、故意に漏えいした公務員だけでなく、何が特定秘密かもわからないままに、過失によって漏えいした者も処罰される。民間業者や家族までもが対象になりかねない」と危惧されている点を指摘。

 あわせて「ジャーナリストや国民の情報公開要求も処罰されかねないので、言論表現の自由・国民の知る権利に対し、致命的な打撃を与える」とした。

 穀田国対委員長は「特定秘密を扱う者の適性評価制度は思想信条を含む思想調査でプライバシーが著しく侵害されかねない」とも語り、あわせて「国会に対し特定秘密を提供する条件として、非公開の秘密会が要求され、国会議員や国会職員も秘密を漏らせば処罰対象になる。このため、国民を代表して国政を監視する国会の国権の最高機関としての役割を無視したものだ」とも批判した。(編集担当:森高龍二)