前週末の11日のNYダウは111ドル高で3日続伸し15200ドル台に乗せた。オバマ大統領と共和党幹部の協議に政府機関の閉鎖解除も含まれていると判明し問題解決期待が高まった。金融大手のJPモルガン・チェースの決算は赤字、ウェルズ・ファーゴは市場予測を上回る決算内容だったが、ともに小幅安。
14日発表の中国の消費者物価指数(CPI)は+3.1%と7ヵ月ぶりの高い伸びで生産者物価指数(PPI)も下落幅が縮小。ともに市場予測を上回った。ノーベル経済学賞はS&Pケース・シラー住宅価格指数の生みの親のエール大学のシラー教授とシカゴ大学のファマ、ハンセン両教授が受賞した。シラー氏はイエレン氏をFRB次期議長に推すオバマ大統領宛推薦状に署名している。
14日のNYダウは64ドル高。「コロンバス・デー」の祝日で商いが減る中、マイナスで始まるがオバマ大統領と上下両院トップが午後に会談すると伝わって期待がふくらみ4日続伸した。しかし会談は延期になり情勢は進展しない。15日朝方の為替レートは、ドル円は98円台後半、ユーロ円は133円台後半で、前週末より円安・ユーロ高が進んだ。
CME清算値は14500円を突破し、三連休明けの日経平均も105.53円高の14510.27円で始まる。TOPIXは1200の大台を回復。午前9時台は14500円を割っても下値は14473円と底堅い。しかし10時台は値下がり銘柄が増えて徐々に下げて14450円を一時割り込む。TOPIXも一時1200を割り込んだ。
平均株価は11時台に持ち直し、水準を後場開始にも持ち越したが、「成長戦略実行国会」が召集され安倍首相が所信表明演説を行った午後1時台、当てつけのように円高に振れた為替とともに一段安。日経平均は一度もマイナスにならなかったが、TOPIXは1200の大台を割ってプラスとマイナスの間を何度も往復し、2時台はマイナスが優勢だった。結局、日経平均終値は36.80円高の14441.54円で小幅高ながら5日続伸。TOPIXは+0.30の1197.47でかろうじてプラスだった。売買高20億株、売買代金1兆6203億円と商いは盛り上がらなかった。
東証1部33業種別騰落率のプラス業種はパルプ・紙、空運、金属製品、電気・ガス、海運、その他金融など。マイナス業種は保険、証券、不動産、非鉄金属、陸運、倉庫などだった。
15日のNYダウは5日ぶり反落の133ドル安。共和党は債務上限を臨時に2月まで引き上げる修正案に「オバマケアがそのままだ」と反発してゴネて、期待感が失望感に変わって大幅安。デッドラインの17日をすぎても数週間は財政をやりくりして米国債の利払いや償還はできるという。7~9月期決算を発表したジョンソン・エンド・ジョンソンは利益が市場予測を上回り上昇、シティグループは下回り下落。16日朝方の為替レートは、ドル円が98円台前半、ユーロ円が132円台前半で円高が進行した。
取引開始前にフィッチの米国債格下げの可能性言及とアメリカで財政協議再開のニュースが入って日経平均は7.90円安の14433.64円と小幅安で始まる。午前9時12分に14493円まで上昇した後に約15分でマイナスまで下落する値動きを見せた後は、おおむね小幅高水準で推移しマイナスは一時的だったが、前場終了前に下落し前引けは23円安。後場は一転、プラスで始まり30円程度の幅の小動きが続いたが、午後2時30分前にはマイナス圏まで下げる。さすがに3月以来の6日続伸はないかと思われたが、前日同様に大引け前の急伸で終値は25.60円高の14467.14円。TOPIXは-0.69の1196.78で僅差のマイナス。売買高は17億株で、もし売買高ランキング1位のシャープ<6753>の2.3億株がなければ、お盆明けの8月19日に記録した今年最低のの14億株に迫っていた。売買代金は1兆3802億円だった。
値上がりセクター上位は保険、石油・石炭、パルプ・紙、空運、ゴム製品、不動産など。値下がりセクター下位はその他金融、電気・ガス、鉱業、海運、卸売、ガラス・土石などだった。