MotoGP2013年世界選手権シリーズ第16戦オーストラリアGPは、メルボリン郊外フィリップアイランドサーキットで行われ、レース運営の大幅な変更があった中、スタートからトップを奪ったホルヘ・ロレンソ(ヤマハ)が、2位のダニ・ペドロサ(ホンダ)に大差をつけて優勝、今季6勝目を飾った。
3位は、バレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)、4位カル・クラッチロー(ヤマハ)、5位アルバロ・バウチィスタ(ホンダ)が入った。
チャンピオンシップは、トップのマルク・マルケス(ホンダ)が、失格でノーポイントになり、2位J・ロレンソに、18ポイント差、3位D・ペドロサに34ポイント差に縮められ、M・マルケスの優勝は、来週の日本GPに持ち越された。
今回のレースは、衝撃的な展開のレースとなった。レースの行われたフィリップアイランドサーキットは、エキサイティングな高速サーキットとして知られるが、タイヤの耐久性の問題で、ブリヂストンがリアタイヤの安全性を保証できるのは10ラップまでと結論付けたのだ。結果、レースも19周と減らされ、9~10周目でピットインし、マシンの交換を義務付けられる特例レースで行われた。
そんな中、路面温度32度、23人のライダーがスタート、PPを獲得したJ・ロレンソをトップに、2番グリットのM・マルケス、5番グリットのD・ペドロサのトップ3がレースを先導した。
前半から中盤は、4位以降に大差をつけ、J・ロレンソ、M・マルケス、D・ペドロサの順で、8週目までは順調に進んだ。9週目にはペドロサがピットインし、10週目にはトップのJ・ロレンソがピットインした。
しかし、2位を走っていたM・マルケスが、全ライダーがピットインし、マシン交換をしているのにもかかわらず、11週目にようやくピットインし、マシン交換をしたのだ。
J・ロレンソと激しいトップ争いを続けていた2位のM・マルケスが、チームのミスによりマシン交換の規定周回数をオーバーしたとして失格となった。
レースはトップをキープしたJ・ロレンソが安定した走りを見せ、2位D・ペドロサを引き離し独走で今季6勝目を飾った。J・ロレンソにとって、2003年のブラジルで初優勝して以来50勝目となる勝利だった。
さらにレースを盛り上げたのは、表彰台争いを演じるV・ロッシがC・クラッチローに0.1秒差でフィニッシュ。見ごたえのあるレースで観衆を沸かせた。
優勝したJ・ロレンソ談「今日の勝利は本当にうれしい。これでチャンピオンシップにもチャンスが生まれてきたので、次回の日本戦でがんばりたい」。(編集担当:犬藤直也)