2013年10月22日、米・カリフォルニア(現地時間)、アップル・コンピュータ発。アップルが、イベントでiPAD Airや新iPAD Miniなどを発表し、このふたつのタブレット型デバイス発表が、日本の23日朝の国内TVキー局のニュースを賑わせた。昨年10月に発表され、即座に予約・購入したiPAD Miniのユーザーである筆者にも興味はある。
しかしながら、アップルコンピュータ・ユーザーにとっての興味は、新しいMAC PRO/MAC BOOKと「MAC OS X」の10thメジャーアップデート「OS X Mavericks」(オーエス・テン・マーヴェリック)の発表にあった。
そして、今回のOSリリースで驚かされたのは、このMac App Storeを通じて行なう「OS X Mavericks」へのアップデートが完全に「無料」だということだ。こんなことはアップルの歴史上初めてのことだ。クラシックOSと呼ばれ,
日本語版を「漢字Talk」と呼んでいた1990年代のMAC OSから、前世代前まで、MAC OSはアップデートのたびに数千円から1万円以上のエクストラチャージが必要だったのだ。しかしながら、「アップル・コンピュータは、OSアップグレードを無料で提供するパーソナルコンピュータ用OSの新しい時代をスタートさせたと信じている」と、Appleのソフトウェアエンジニアリング担当シニアバイスプレジデントであるクレイグ・フェデリギ氏は述べたのである。
発表によると、「OS X Mavericks」は重要な新しいアプリケーションとして機能し、すべてのMacユーザーが最新の機能、最も進歩的なテクノロジー、最強のセキュリティを体験出来るという。また、従来のMacであってもその性能とハードに頼ることなく、OSの更新でバッテリー駆動時間を著しく向上させるという。
さて、今回の新MAC OSのポイントは、他のアップル・デバイスとの連携強化にありそうだ。
電子書籍である「iBooksライブラリー」を例にすると、自分が使っているアップルの全デバイスでのシームレスな書籍ライブラリーの同期が実現する。同時に「iCloud」の強化だ。さまざまなウェブサイトで使っている自分のユーザー名とパスワード、クレジットカード番号、Wi-Fiなどのパスワードを安全に保管し、自分が信頼しているデバイスに送信できるようになった。つまり、それらを暗記する必要がないわけだ。
新OS「Mavericks」は自分で従来から使っているMacの性能を向上させながらバッテリー駆動時間も伸長させる新しいコアテクノロジーを内包している。新しいソフトウェアはインテリジェントにエネルギーを節約しながら、既存のMacのバッテリー駆動時間を向上させるという。圧縮メモリを使っていないデータを自動的に圧縮して、Macの速度と応答性を維持し、パフォーマンスの向上をもたらすというのだ。
だたし、新OSが無料だからといって、闇雲にアップデートするのは、どうだろう。自分が使っているアプリケーションの新OS「Mavericks」対応状況を確認しながら進めるのが妥当だ、と筆者は経験から感じている。(編集担当:吉田恒)