生活保護法改正案参議院通過、衆議院へ

2013年11月14日 07:45

 不正受給への罰則強化などが盛り込まれた生活保護法改正案と仕事と住まいを失った人に一定期間の家賃補助などの制度の恒久化をはかる生活困窮者自立支援法案が13日、参議院本会議で可決し、衆議院に送られた。参議院でさきに審議していた。

 罰則強化などに批判的な声がある一方、改正案では生活保護受給期間中に働いて収入が発生した場合、減額される保護費の一部を地方自治体が積み立てておき、受給者が生活保護から脱却した場合に給付金として支給することで、新生活への弾みをつける活動資金にもなる利点もある。

 生活保護法改正案では申請者を追い返す水際作戦はあってはならないとして、『水際作戦はあってはならないということを周知徹底する』という付帯決議も行われた。

 法案は自民・公明・日本維新の会、みんなの党、生活の党が賛成した。法案に反対した日本共産党の志位和夫委員長は「改悪法案の採決が強行された」とし「水際作戦があってはならないと周知徹底するという付帯決議を可決したが、そんなことをするなら、法案を取り下げよ。衆議院での廃案をめざす」と反発している。また、社会民主党の福島みずほ副党首は「扶養義務の強化になるという問題がある」と懸念を示した。(編集担当:森高龍二)