20代妻、年末よりクリスマス重視 「おせちを作る」10%

2013年11月23日 18:29

 年末年始の過ごし方が変わりつつある。一昔前は大掃除におせち料理作り、お正月の飾り付けなどを行う家庭が一般的だったが、若者を中心に「お正月よりクリスマス」という意識が広まっている。

 花王が全国の20歳~69歳の既婚女性1056名に対し、「自分にとって年末年始の最大のイベントは何か」を聞いたところ、20~30代では「クリスマス」と答える主婦が最も多かった。三大都市圏の20代主婦にかぎれば、6割が「クリスマスは最大のイベント」と答えている。

 クリスマスパーティの実施率も高い。20~30代で4割以上と、50~60代主婦の2倍だ。特に、三大都市圏に住む20代主婦のほぼ半数がクリスマスパーティを行っており、年末の時期に欠かせないイベントになっている。主婦向け雑誌ではこの時期、「100均グッズでおしゃれなクリスマス飾り」「簡単でママ友に褒められるケーキのレシピ」といった特集が目立つが、彼女たちの半数がクリスマスパーティを楽しんでいるとすれば納得だ。

 若い主婦たちは「お正月」をそれほど重視していない。20~30代で「お正月の飾り付けを行う」主婦は3割に満たず、20代で「おせちを作る」と回答したのはわずか10%。「おせちを食べる」割合も、20代では43%と最も少ない。お正月を重視するのは年配の主婦に多く、彼女たちはクリスマスの準備よりも、おせち作り、お正月の飾り付けなどを行う割合が高い。

 クリスマスはどちらかといえば、幼い子ども中心のイベント。若い主婦にとって、ママ友を自宅に招き、パーティを開くのが恒例になっている。一方、彼女たちがお正月をそれほど重視せず、おせち料理も作らないのは、お正月が「子どもを連れて実家に帰省するイベント」だからだろう。若い主婦にとって、おせちは「実家で食べるもの」。そして、年配の主婦たちがおせちを作るのは、「帰省してきた娘家族と一緒に食べるため」という理由も大きいかもしれない。年末年始の過ごし方から、現代の家族のあり方が見えてくる。(編集担当:北条かや)