当該選挙区外に言及した判決の書き方に違和感

2013年11月29日 09:29

 自民党の石破茂幹事長は28日、広島高裁岡山支部の片野悟好裁判長が今夏の参院選挙について違憲・無効の判決を行ったことに『極めて重大』との認識を示した。その一方で、今夏の参議院選挙が無効となっても、平成22年の当選者と比例代表がいるので参議院の活動は可能だとした判断については「違和感がある」と語った。

 石破幹事長は「衆参同日選挙が行われ、衆議院が存在しない。参議院も半分しか存在しないという状況を考えれば、それと似たような状況だと思う」としながらも「全員が失職したとしても機能するのだというのは判決としてはどうなのか、私は違和感があります」と判断に疑問符をつけた。

 また「当該岡山選挙区についてだけ判決が下されたものであって、その他のことに言及するというのは判決の書き方としては違和感がある」と当該選挙区の違憲・無効判断のみでなく、選挙そのものに言及したことにも違和感があるとした。

 ただ、一方で、石破幹事長は「立法府の議員が司法の判断に対し批判めいたことをいうわけではなく、個人的な意見」とあくまでも個人的な思いだと断った。

 そして、「国会として『4増4減』を図ったが『真摯な努力をしていない』というご指摘を受けたことは残念」とし、「ご指摘はご指摘として受け止めなくてはならない」と述べた。石破幹事長は「平成28年の参議院選挙までに一票の格差是正を図るのは国会の責務」とし、作業を加速していくことが必要とした。(編集担当:森高龍二)