約束より党利党略優先か 定数削減で総理を批判

2013年11月18日 13:19

 野田佳彦前総理が安倍晋三総理の国会議員定数削減への取り組み姿勢を「自民党議員が増えすぎたため、議員定数を減らす調整が困難になっているのが実情なのでしょう。国民との約束よりも党利党略優先ということ」と批判した。

 野田前総理は、少なくとも今開かれている臨時国会中に定数削減を実現しなければならない」と強く、求めている。

 野田前総理は「昨年11月14日の党首討論で、私と当時の自民党の安倍晋三総裁(現総理)は一票の格差是正と議員定数削減について次期通常国会(本年1~6月開催)で結論を出すことを約束した」とし「約束を信じて、党首討論の翌々日の16日、衆院を解散した。この約束は民主、自民、公明3党の間で文書でも確認され、3党はそれぞれ衆院選マニフェストにも明記した」と3党間の約束の重みを強調。

 そのうえで1年が経過するにもかかわらず「約束は果たされていない」とし「民自公3党合意であるだけでなく、国民に対する約束であり、来年4月に消費税率を8%に引き上げることを安倍総理は決断したのだから、少なくとも今開かれている臨時国会中に定数削減を実現しなければなりません」と強く訴えている。

 野田前総理は「国民に消費税増税をお願いしている以上、議員自ら身を削らなければならない」と改めて身を削る必要を訴え「安倍総理はのらりくらりと先送りし、約束を守ろうとしていない」と本気で取り組む姿勢を求めている。

 野田前総理は「谷垣前総裁に、野党がまとまるのを待つのは『与党の野党ボケだ』とまで言われたが、安倍総理の今の姿勢はまさにこれにあたるのではないか」と定数削減という身を切る約束のために駆けずりまわる姿勢がみられないとして、厳しく批判した。(編集担当:森高龍二)