帝国データバンクが製造業、卸売業など年間売上高10億円以上の全国3万社を対象に、今後の拠点整備に関する投資の意向を尋ねた結果、1万7371社から有効回答があり、このうち2610社が新たな拠点整備計画を持っていたり、可能性があるとしていることが分かった。6日公表した。
調査は今年6月から7月にかけて行われた。その結果、事業所や施設の新設、増設、移転予定などの計画や可能性があるとしたのは有効回答の15%(2610社)にのぼった。
拠点対象施設で最も多かったのは工場で49.9%(1302社)、次いで支店や営業所(24.5%、639社)、物流・保管施設(13.1%、341社)だった。
また工場の検討地域では290社が海外と回答した。支店・営業所の検討地域では東京が95社で最も多く、次いで海外(92社)、愛知(60社)、大阪(55社)、神奈川(44社)になっていた。一方、77社は「未定」としており、自治体にとっては誘致に余地を残していた。
帝国データバンクでは「企業にとって厳しい経済環境の中で新たな投資を考えているところが15%あることは注目に値する。一方、工場の検討地域で海外が最も多いということでは、企業を引きとどめることも自治体にとって重要で、投資ニーズを的確に把握し、タイミングよく施策を実施することが大切」と助言している。(編集担当:森高龍二)