復興特別法人税の1年前倒しでの廃止や大企業の接待交際費半額非課税化など大企業優先の安倍政権体質・自民党体質が顕著に出たと指摘する声もある与党の税制改正大綱。当然ながら、日本経済団体連合会の米倉弘昌会長は12日、大綱を評価した。
米倉会長は「大胆な投資減税の創設、研究開発税制の維持・拡充、所得拡大促進税制の拡充、復興特別法人税の1年前倒しでの廃止、交際費課税の見直しなど、経済の活性化・好循環に資する内容が数多く盛り込まれており、高く評価する」とした。
米倉会長は「法人税改革の本丸である、国・地方を通じた法人実効税率のさらなる引き下げに向け、早期に道筋を付けて頂きたい」としたほか、車体課税について「一定の負担軽減がなされたが、さらなる簡素化・負担軽減に向けて、引き続き議論を続けてほしい」とコメント。
その一方で、米倉会長は「消費税の軽減税率導入については社会保障財源の大幅な減少、中小企業を中心とした事務負担の増大等が懸念される」として「財源の確保、対象品目の厳格な絞り込み、事務負担軽減に係る十分な配慮、導入時期などに関し、さらに慎重に検討すべき」と慎重な導入を求めた。
安倍政権が御旗にあげる個人所得の増加につながる経済政策になるのかどうか、企業の大優遇の中で、利益が社員給与に反映されるのか、利益配分の行き先が注視されなければならない。(編集担当:森高龍二)