10月にモデルチェンジした新型「タント」の販売が単月トップに

2013年12月26日 07:02

Tanto

2013年10月にフルモデルチェンジを果たした3世代目の新型ダイハツ・タント。「ミラクルオープンドア」が継承できたのがヒットの要因か? 11月には軽自動車トップの1万8874台を販売した。

 ダイハツ・タントが2013年10月にフルモデルチェンジを果たした。先代モデルのデビューが2007年だから、国産車としては異例な長寿車だったわけだ。

 その先代にあたる2代目で採用された助手席側にセンターピラーがない「ミラクルオープンドア」が人気で、モデル末期でも軽自動車ベスト5に入っていたほど。タントは子供を後席チャイルドシートに乗せて保育園などに送迎する主婦層に、その開口部の広さが人気だった。その「ミラクルオープンドア」が、今回のモデルチェンジで継続されるかどうかに業界の注目が集まっていた。理由は側面衝突や右折時のオフセット衝突における安全性が担保されるかどうか、にかかっていたからだ。

 今回、ダイハツの技術陣はその問題を見事にクリアして「ミラクルオープンドア」が継承。さらに、スライドドアを100mm広く開けることで開口部を拡大させて利便性をアップした。結果として3代目タントの人気は沸騰、2013年11月の販売台数は1万8874台(前年比175.4%/全軽協調べ・以下同)で、ホンダN BOXの1万8032台を僅差で破り、軽自動車販売で単月ながらナンバーワンとなった。

 これまで、後部スライドドアの超ハイト系ワゴンは、スズキ・スペーシアを加えた3強の争いと言われてきたが、スペーシアは1万2192台とやや脱落。2強時代になったと言えるのかもしれない。

 なお、ダイハツは1万台超のモデルとしてムーブ(1万0583台)を擁し、スズキはワゴンR(1万1586台)を持っている。ただし、11月に市場投入されたホンダN WGNがこれらと完全に競合する不気味な存在となってきた。

 また、この11月、登録車で1万台を超える販売台数となったモデルは、ホンダ・フィット(2万4686台)、トヨタ・プリウス(2万0180台)、トヨタ・アクア(1万7238台)、カローラ(1万3010台)、日産ノート(1万0644台)となった。

 つまり、販売1万台超のクルマは軽自動車5車種、登録車5車種であり、登録車ではノートを除くとハイブリッドもしくはハイブリッドをラインアップするモデルだ。(編集担当:吉田恒)