国民年金保険料の徴収 新年度から強化

2013年12月30日 11:30

 来年度から年収400万円以上で13ヶ月連続して国民年金保険料を滞納している人を対象に強制徴収が始まる。対象者は約14万人といわれる。「強制徴収には100円あたり90円かかるため、所得の高い滞納者から強制徴収する」(河野太郎自民党無駄プロジェクトチーム座長)ことになったという。

 国民年金保険料については過去2年分の滞納者のみで296万人にのぼっているという。日本年金機構は年金記録問題対策にあてていた正規職員を徴収対策に戻し徴収率の向上に努める。徴収率引き上げのために対策費は大幅に増額され、新年度は53億円を計上。今年度の5倍に相当する。

 納付しなかった場合には税金のように延滞金が課せられ、財産を差し押さえる前の督促も実施する。督促実施で時効がとまる。納付に応じない場合には差し押さえる。厚生労働省では今後も徴収に力を入れていく方針。

 国民年金加入者は24年度末で1号が1864万人。前年度末比で41万人減少、3号が960万人。前年度末比で18万人減少した。一方、受給者は3031万人と過去最多。前年度末に比べ118万人増加した。老齢年金の平均年金月額は5万5000円になっているという。(編集担当:森高龍二)