前日のインドに続き、取引開始直前にトルコ中央銀行が4.25%の大幅利上げで政策金利を12%にすると決定し、29日朝方の為替レートはドル円が103円台前半、ユーロ円が141円台前半にはね上がった。為替の円安を背景に日経平均も184.18円高の15164.34円で始まる。すぐに15200円台に乗せておおむね15250円までの範囲で推移し、TOPIXの上昇幅も+20を超えて順調。中国の「理財商品」が春節当日の31日にデフォルトになるという縁起の悪い懸念も後退し、上海は続伸スタートし香港市場も反発。しかし為替の円安が一服しFOMC待ちもあるので15000円台前半の横ばい推移がずっと続く。前引けは15240円で前場の値幅は95円だった。
昼休みの先物の上昇に導かれ後場寄りすぐ15300円台に乗せ、TOPIXは1250を突破。15300円前後の小さな値動きが続くが2時30分頃からの上昇で15350円を突破し、終値は403.75円高の15383.91円の高値引けで5日ぶりに反発。日中値幅は224円に拡大。トルコのおかげで日経平均は大幅上昇したが、その陰でトルコ経済は高金利に苦しむことになる。TOPIXは+31.87の1256.18。売買高は23億株、売買代金は2兆4778億円だった。
33業種全て上昇し、値上がり幅が大きいセクターはその他金融、パルプ・紙、倉庫、非鉄金属、証券、電気・ガスなど。小さいセクターは石油・石炭、海運、情報・通信、空運、不動産、鉄鋼などだった。
29日のNYダウは189ドルの大幅安で昨年11月以来の安値。注目のFOMCの結果は前回と同じく量的緩和100億ドル縮小を全員一致で決め、ブレることなく粛々とペースを保った。新興国通貨が急落し世界のマーケットが混乱しても声明は新興国完全無視。結果発表直後は株も債券も為替も乱高下し、南アフリカの利上げもボーイングの好決算も吹き飛び、新興国通貨は再び急落。円への逃避でドル円は一時101円台に突入。30日朝方の為替レートはドル円102円台前半、ユーロ円139円台後半で、どちらも前日比で1円を超える円高が進行した。
日経平均は271.21円安の15112.70円で始まる。午前9時10分すぎに15000円の大台を割り、さらに14900円も割り込んで9時34分に14887円の安値をつける。たたみかけるように10時の売り出動で下落幅は500円をオーバーし10時4分に日経平均は14853円まで下落。春節休暇前最終売買日の上海、香港市場も下落してスタート。その後は15900円台になかなか乗せられず低迷し前引は14872円だった。
後場は株価が少し戻り14900円台で再開し、たびたび15000円にタッチする。前場と比べて値上がり銘柄も増えてひと息ついた状況だったが、午後2時台には14900円台前半までじりじり下げる。それでも大引け前には上昇をみせ、終値は376.85円安の15007.16円で最後に大台を取り戻して終えた。寄り高で日中値幅は259円。TOPIXは-32.09の1224.09。売買高は30億株、売買代金は3兆222億円で3兆円台に乗せた。
全業種がマイナス。下げ幅が小さかったのは鉄鋼、陸運、空運、医薬品、鉱業、サービスなど。大きかったのは不動産、保険、証券、銀行、その他金融、電気・ガスなどだった。
30日のNYダウは109ドル高と反発。アメリカの10~12月期の実質GDPが発表され、個人消費も輸出も好調で市場予測を上回る3.2%増。決算が良かったフェイスブックが14.1%上昇し、アンダーアーマーは好決算で22.9%の大幅高。VISAも買われた。ルーブルを防衛するためロシア中央銀行が無制限介入の方針を示し新興国通貨も下げ止まった。31日朝方の為替レートはドル円は102円台後半、ユーロ円は139円台前半で前日比でドルは高く、ユーロは安くなった。