インターネットショッピング利用者の約3分の1は、ネットショッピングの利用に際して警戒心を抱いておらず、20代では約半数が警戒心を持たないことがわかった。一方で危険を感じるサイトについては4割が遭遇したことがあると回答し、怪しいと感じたサイトを商品の魅力などの理由から利用してしまった人の、約半数にトラブルが発生していることも分かった。ソフトバンクグループのBBソフトサービス株式会社の2014年1月度のインターネット詐欺リポートによるもの。
BBソフトサービスでは詐欺サイトと見分けがつかないECサイトが増加していることを受け、ネットショッピングあるいはクレジットカード決済をしたことがある全国の20~60歳男女500人を対象にネットショッピングの利用実態調査をした。
インターネットショッピングに関する利用調査の実施結果によれば、3分の1が年末年始のネットショッピング利用が「増えた」と回答。購入が増えたものベスト3は「食材」「服」「家電」だった。ネットショッピング利用時の購入決定の際に気を付けていることはあるかという設問では、56.2%が「販売会社」をチェックしていると回答した。一方で「問い合わせ先」や「特定商取引の表記」はいずれも10%台と少なく、気を付けていることが「ない」という回答も34.0%に上っていた。特に20代では47.0%が「ない」と回答し、ほぼ半数に警戒心がないという実態が浮き彫りになりました。
これまで危険あるいは怪しいと感じたサイトはあるかについては、約4割が「ある」と回答。内容は、「日本語表記がおかしい」「ありえないくらい安い」など。海外の詐欺グループが翻訳サービスを使っているものとみられる。「商品発送が海外から」など海外との取引に不安や不信感を持っている回答も多くみられた。
怪しいと感じたサイトを利用したかどうかについては、約9割が「利用しなかった」。残り1割が危険を感じたサイトを利用した理由は「安さ」「商品の魅力」などが挙げられた。怪しいと感じたサイトを利用した人にトラブルの有無をたずねたところ、約半数が「トラブルがあった」と回答した。内容は「違う商品が届いた」「偽物が届いた」「代金を払ったのに商品が送られてこなかった」など。中には10万円以上の高額な被害にあった人もいる。こうした詐欺サイトの多くは問い合わせ方法がメールアドレスしかなく、泣き寝入りのケースが多いため、とにかく被害にあわない警戒心が求められるという。
なお2014年1月度のネット詐欺サイト検知数は、67万7141件で、前月と比べて8.7%増加した。ネット詐欺の種類別では、ワンクリック・不当請求詐欺サイトが98・4%と大半を占め、フィッシング詐欺サイト0.1%、マルウェア感染サイト0.0%。ボーガスウェア配布サイト0.4%、ぜい弱悪用サイト0.2%を検知した。(編集担当:横井楓)