26日、新生銀行<8303>は米ゼネラル・エレクトリック(GE)の日本法人である、日本ゼネラル・エレクトリックから買収した現・新生フィナンシャルに対する損失補償契約に基づき、1750億円を一括で受け取り損失補償契約を3月末で終了させることで合意したとの発表を行った。そうして受け取った1750億円に関しては、利息返還損失引当金に繰り入れる。
新生銀は2008年9月に、日本ゼネラル・エレクトリックから「レイク」のブランドで営業を行っていた消費者金融事業を約5800億円で買収した。株式譲渡契約時に、2600億円を超過する過払い返還に伴う損失については、日本ゼネラル・エレクトリックが支払う契約となっていた。同事業に関しては、現在は新生銀行の傘下である新生フィナンシャルが手がけている。
日本ゼネラル・エレクトリックは去年の12月までに、過払い損失2200億円を負担してきた。そして日本ゼネラル・エレクトリックは過払い利息返還損失に関して、一定期間の経過後に新生銀行にその後の損失相当額を一括で支払うか、補償義務を継続するかを選択することになっていた。そして今回、今年の3月に日本ゼネラル・エレクトリックが一括で1750億円を支払うことにより、これからは補償を打ち切ることで合意がなされた。消費者金融事業の買収時に、5年後に一括払いを選択することの出来る条項が盛り込まれていたとのこと。
新生銀行は日本ゼネラル・エレクトリックから一括で支払われる1750億円をすべて、新生フィナンシャルの利息返還損失引当金に当てるとのこと。現在の返還損失の水準から考えた場合、その金額は5.2年分に相当するという。そして新生銀行は過払い返還の影響は徐々に小さなものになりつつあるとの考えを示しており、これからの影響に関してもそれは限定的なものでしかないという見通しを立てている。
そして同日に発表されたコメントで、13年度通期の業績予想に関しては、最終損益への影響は中立であるため、業績予想の修正は行わないとしている。(編集担当:滝川幸平)