内閣法制局は操り人形 辻元幹事長代理 

2014年03月03日 09:08

 民主党の辻元清美幹事長代理はさきの衆議院予算委員会での小松一郎内閣法制局長官への質問に対する長官答弁に「内閣法制局は操り人形ではないか」と強い懸念を示した。集団的自衛権に関する長官とのやり取りを自身のブログで紹介する中で示した。

 辻元幹事長代理は「もしも集団的自衛権の行使を『認める』と閣議決定し、憲法解釈を変えた場合、次に総理大臣が変わって、また解釈を元に戻すというのであれば、あなたは内閣法制局長官として従う(元に戻す)という見解か。内閣が変わるたびにころころ憲法解釈が変わる国というのは信頼もされないし、社会も政治も安定しないのではないかと質した」と質問内容を紹介。

 この質問に対し、小松法制局長官は「法制局長官は『特別職の公務員なので、まったく反対の考えの総理大臣が出てきたときに、私がそのままこの職にとどまっているかどうかは悲観的に考えざるを得ないが』と前置きした上で、『不可能ということはない』と答弁。一国の形を左右する超重大な憲法解釈が、政権が変わるたびにコロコロ変えられることを認めてしまった」とことの重大性を批判。

 辻元幹事長代理は「小松長官の答弁に従えば『総理と考え方が同じ』だから現在の職に就いていることになる』としたうえで「そもそも内閣法制局長官の仕事は、内閣がやろうとしていることに対して、それが法律上できるかできないかを示すことではなかったのか」と時の政府に振り回されることなく、法の安定性を担保する役割を崩壊させる答弁に強い懸念を示した。

 辻元幹事長代理は「小松法制局長官とは今後も議論していく」としている。小松法制局長官は衆院予算委員会で集団的自衛権の行使容認について「厳しい制約の中でありうる」と解釈変更を容認する可能性を示している。(編集担当:森高龍二)