安倍総理は記者会見し、震災からの復興を加速させるとの決意を改めて強調した。また、「福島の復興なくして日本の再生なしと繰り返し言ってきた」と語り、主要道路計画の前倒しなど、具体に語った。
安倍総理は「原発事故で大きな被害を受けた福島の浜通り地方、そこを南北に貫く常磐自動車道の完成は復興の起爆剤となるはず。現在、東京から被災地の富岡までは通行できるが、その先は一部がまだ建設中。全体の完成時期は明確に決まっておらず、再来年度以降にずれ込む見込みだったが、この予定をできる限り前倒しする」とするとともに「仙台から被災地の浪江までのルートを今年中に開通させる。その上で、東北の被災地にたくさんの観光客に訪れて頂けるよう、来年のゴールデンウイーク前までに常磐道を全面開通する」とした。
安倍総理は現場主義を徹底し、役所の縦割りを打破し、高台移転や災害公営住宅の建設は、その7割で事業をスタートしていると成果を強調。そのうえで「来年3月末までに200地区に及ぶ高台移転と1万戸を超える住宅の工事を完了していく」と語った。
また「人と人のつながりを守り、被災者が孤立することのないよう地域の見守り体制をつくる。仮設住宅への保健師などの定期巡回を進め、被災者の心に寄り添った支援に重点を置く」とした。
「原発避難者の皆さんへの高速道路の無料措置も延長します。他方、新しい場所で生活を始める皆さんには、賠償のお支払い手続を来月からスタートします。速やかに生活再建の見通しを立てることができるよう、着実な実施に努める」など、復興への思いを示した。(編集担当:森高龍二)