【今週の振返り】権利確定イベントを通過し471円上昇した週

2014年03月29日 20:04

0205_029

中国PMIの悪化にも負けず、27日は配当落ちを即日埋めて、TOPIXは週間全勝の強さは本物か?

 27日のNYダウは4ドル安。新規失業保険申請件数は昨年11月以来の低水準だったが、10~12月のGDP確報値は上方修正されても市場予測を下回って期末の利食いに押された。「iPhone6」の9月発売を発表したアップルもIBMもグーグルも下落。シティグループはストレステスト不合格になり自社株買いや配当などの資本計画をFRBに却下されて大幅下落した。28日朝方の為替レートは、ドル円は102円台前半、ユーロ円は140円台前半で、前日夕方から少し円高に振れた。

 配当落ち分の即日埋めで権利確定イベントを上々の出来で通過した日経平均は46.64円安の14576.25円で始まる。マイナス圏で下値をうかがう動きが続くが、14519円の200日移動平均線が下値支持ラインになって底堅くはね返す。午前10時20分頃から上昇が始まり、10時台のうちに14600円を突破してTOPIXとともにプラス圏に浮上。11時台はプラス圏だが14650円までの狭いレンジで小動きし、前引は14626円だった。

 後場は高く始まり14700円にタッチするが、午後1時すぎにはマイナス圏に落ちて14600円を割り込むせわしなさ。しばらくプラスとマイナスを行ったり来たりするが、2時20分頃から再び上昇開始。2時44分に14713円の高値をつけるが25日移動平均線は抜けられず、やはり利益確定売りの金曜日なのかいったん凹むものの大引け前に急上昇して、73.14円高の14696.03円で3日続伸し4勝1敗、前週末比で471.80円上昇して今週の取引を終えた。日中値幅は193円。TOPIXは+9.62の1186.52で5日続伸。売買高は21億株、売買代金は2兆351億円で2兆円台をキープ。前日に続き後場の2時台に新規資金とみられる買いが入り、薄商いと乱高下が続いて顔色が悪かった東京市場も少しは健康的になり、ようやく春本番を迎える。

 業種別騰落率のプラス上位はその他金融、空運、証券、倉庫、銀行、食料品など。マイナス下位は精密機器、情報・通信、繊維、石油・石炭、パルプ・紙、電気機器などだった。(編集担当:寺尾淳)