松坂屋銀座店跡地に、大規模商業施設が誕生

2014年04月04日 08:44

 2日、森ビル、J.フロントリテイリング<3086>、住友商事<8053>などは、松坂屋銀座店跡地を含む東京・銀座6丁目10番と隣接する11番の2つの街区に、銀座地区最大の商業施設を開業するとの発表を行った。松坂屋銀座店跡地に複合ビルを建築し、海外の高級ブランドなど250~300店を誘致する。またJ.フロントリテイリングは百貨店を出店しないことから、商業施設には「松坂屋」の名称は使われない。

 今回発表された商業施設は、地上13階、地下6階の大規模複合施設であり、売場面積は約4万6000平方メートルの商業施設、事務所床面積が約3万8000平方メートルのオフィス空間、そして約3900平方メートルの屋上庭園や文化施設「観世能楽堂」などから構成されており、施設計画と運営を森ビル、J.フロントリテイリング、森ビル、L Real Estate、住友商事の4社が行う。竣工は2016年11月を目指しており、土地代を除く総事業費は830億円の予定。

 地下2階~地上6階に位置する商業施設には250~300のテナントが入居する予定で、入居するテナントの詳細に関しては今後詰められる予定だが、高級ブランドショップや衣料品、そして飲食店で構成される。ハイクラスの店舗が中心となる見通しだ。また従来の百貨店を出店することはないとしている。

 売り場面積が約4万6000平方メートルで、これは近隣の銀座三越や松屋<8237>銀座本店の3万6000平方メートルを上回り、銀座地区で最大のものとなる。

 このほか1階には銀座観光の拠点となる観光案内所や、観光バスの乗り降りスペースを整備。また地下には「観世能楽堂」を設置し、銀座を世界に発信する場としたいとしている。この「観世能楽堂」は災害時には3000人の帰宅困難者を受け入れることが可能である。

 そして今回の発表に伴い森ビルは、「各社がこれまでに培ってきたノウハウやネットワークを活用し、強力なパートナーシップのもと、これまでにないワールドクラスクオリティの商業施設を創出することで、日本を代表し、国内だけでなく世界中から人々が訪れる銀座エリアのさらなる魅力と賑わいづくりに貢献します」とコメントしている。(編集担当:滝川幸平)