野田佳彦前総理は「コメを含めて通商交渉では日本の美味しい農産物をもっと世界に売り出す攻めの姿勢が必要」と守るべき産業としての位置づけから世界市場へ攻めの産業に転じた取り組みを提起している。
野田前総理は3月の香港での現地視察を紹介し「農機のトップメーカーである株式会社クボタが香港市場で高品質な日本米を販売するためにつくった久保田米業の視察は目から鱗(うろこ)が落ちるくらいの新鮮な驚きがあった」とし同社が「日本米の中でも最高品質に格付けされる新潟県産コシヒカリなどの玄米を日本から輸入し、鮮度を保つべく、現地に設置した工場で精米。そして、卸売およびスーパーでの販売に加え、オンラインショップも運営し」成果を得ているとした。
野田前総理は「東日本大震災の直後という日本産の農産物を最も売り込みにくい時期にスタートしたにもかかわらず、既に受注に追いつかない状況となり精米工場の拡張を急いでいるとのこと」と同社からの情報を紹介。
そのうえで「香港の多くの日本食レストランに精米したての新鮮なコメを提供するにとどまらず、中華料理、イタリア料理、スペイン料理等のお店にも販路を拡大しているそうで、チャーハン、リゾット、パエリアには日本の湿り気のある短粒米は適さないというのが日本人の先入観でしたが、おいしい新鮮なコメは他国の料理店でも受け入れてくれるのだそうです」と目からうろこの理由を説明し、市場性を発信している。(編集担当:森高龍二)