消費税が5%から8%に引き上げられた4月の第1週(1~7日)の、「液晶テレビ」の販売台数が前年同期比33%ダウンであったことが、調査会社BCNにより10日発表された。消費税増税前の駆け込み需要により同商品は3月に大きな伸びをみせていたことから、その反動減であると思われる。また「ノートパソコン」も前年同期比10%ダウンしており、こうしたデジタル家電の反動減は今後も続き、2~3ヶ月程度は前年の実績を下回り続けそうだ。
調査会社BCNが大手家電量販店約2400店舗を対象に、実売データの集計を行った。それによればデジタル家電主要30品目のうち、3月の販売台数が前年同期を下回っていたのは「LAN・インターネットソフト」「メモリーカード」「携帯オーディオ」「フォトフレーム」の4品目だけで、あとはすべて前年同期を上回った。特に「液晶テレビ」は前年同期比39%アップ、「ノートパソコン」は前年同期比81.7%アップと大きな伸長をみせた。
こうした大幅アップは消費税増税前の駆け込み需要によるものとみられ、今回BCNが発表した調査内容にある、4月におけるデジタル家電の大きな落ち込みは、その反動減の影響が如実に表れた結果だろう。しかし、2011年の地上デジタル放送移行に伴う反動減と比較すると、落ち込みは限定的であるとの見方もなされている。また「デスクトップパソコン」に関しては「Windows(ウィンドウズ)XP」のサポート終了日が9日だったことも影響して、4月第1週に入っても勢いは続き前年同期比7.8%プラスであった。
税抜きの平均単価も4月第1週には、「液晶テレビ」が3月の5万8200円に対して5万3300円、「ノートパソコン」が3月の9万5500円に対して9万2400円と、それぞれ値下がりした。
しかしBCNはその調査結果で、今回の消費税増税に伴う駆け込み需要の規模は、11年の地デジ化特需の時の規模と比べて小さく、またその反動減は瞬間的にはほぼ同水準に達していて、11年の時よりも経済状況が改善されていることや「4Kテレビ」などの新製品も発売されていることから、「販売はここ数ヶ月で前年並み程度の水準まで戻る可能性が高い」としている。(編集担当:滝川幸平)