リカちゃんが示す、未来の暮らし

2014年04月15日 20:33

 ゴールデン・ウィークと子供の日を目前に控えたこの時期に、住宅メーカー大手のパナホーム株式会社が、玩具メーカー大手の株式会社タカラトミーと、同社が販売する定番商品「リカちゃん」のコラボレーション展開を発表し、話題となっている。

 リカちゃん人形といえば、言わずと知れた、着せ替え人形界の花形。1967年に誕生して以来、50年近くの間、世の女の子たちの心を釘付けにしてきた。人気の秘密は、リカちゃん自体のデザインもさることながら、年齢や家族、友達などのプロフィール設定がしっかりしていることや、流行を取り入れたファッションや華やかなドレス、リカちゃんハウスなどを使って、リアルな「ごっこ遊び」や「着せ替え遊び」を楽しめることだ。長年人気が廃れず、親子二世代・三世代にわたって愛され続けるのは、常に時代ごとの流行を巧みに取り入れながら世界観を展開しているからだろう。

 そんなリカちゃんは、これまでにも様々なコラボレーションを行ってきた。例えば、2000年には第26回主要国首脳会議で各国首脳への贈答品として「サミットリカちゃん」が送られたことでも大きな話題となった。その他、ミスタードーナッツ(株式会社ダスキン)やモスバーガー(モスフードサービス)、サーティーワンアイスクリームなど、子供に人気の高い飲食店とのコラボや、種苗業界大手のサカタのタネと共同開発で「虹色スミレリカちゃん」を発売したり、日枝神社との企画では「日枝神社の巫女さん リカちゃん」が七五三参拝者の記念品として配布されている。

 今回のパナホームとのコラボでもオリジナルキャラクターとなる「スマートリカちゃん」が採用され、4月末よりパナホームが開催を予定しているゴールデン・ウィークフェアの住宅展示場やイベント会場、広告・WEBなどの販促物として展開される予定だが、面白いのはそれだけではない。今回のコラボでは、タカラトミーしては初めて住宅メーカーと共同開発で「リカちゃんハウス」の商品化を行うのだ。

 そのリカちゃんハウスのベースとなるのは、パナホームが昨年4月に創業50周年記念商品として発売したスマートハウス「エコ・コルディス」だ。同商品の最大の特長は、大容量太陽光発電システム。消費するエネルギーよりも創り出すエネルギーが3倍近くにもなる超創エネ住宅だ。その環境性能は業界でも高く評価されており、平成25年度「新エネ大賞」新エネルギー財団会長賞を受賞、また省エネルギー住宅のトップランナー選定表彰制度「ハウス・オブ・ザ・イヤー・イン・エナジー2013」においても、特別優秀賞を受賞している。

 もちろん、玩具の世界で創エネや省エネを実践する事は難しいが、今回のリカちゃんハウスにはエコ・コルディスの一部の要素を取り入れ、子どもたちが遊びを通じてエコを学べる機能を新たに付加し、「楽しみながら学ぶ」「遊びながら気づく」エコトイとして展開する。

 我々大人世代には付加価値にみえる太陽光発電やスマートハウスの設備なども、玩具の世界で当たり前に使われていれば、それは今の子供たちにとっては付加価値ではなく、次世代の「当たり前」に繋がっていくだろう。エコを声高にエコと言わなくなったときこそ、本当のスマートライフが実現するのかもしれない。(編集担当:藤原伊織)