日本オラクルが政府・公共機関のクラウド環境構築を支援

2014年04月19日 09:28

 日本オラクル<4716>は15日、政府・公共機関のクラウド環境構築を支援するガバメント・クラウド向けソリューションの展開を発表した。
 
 2020年に向けた日本政府のIT施策の指針である「世界最先端IT国家創造宣言」では、信頼性の高い膨大な公共データを公開して新産業やサービスの創出を促す成長戦略の推進や、データの利活用による防災・減災、および治安維持により安心・安全な国家の実現が掲げられている。

 今回、日本オラクルが展開するガバメント・クラウド向けソリューションは、このような政府や公共機関によるITへの取り組みを支援するもの。オラクルのガバメント・クラウド向けソリューションは、DBaaS、ビックデータ、セキュリティの3つのソリューションを中核に展開する。

 DBaaSソリューションの「データベース・クラウド・プラットフォーム」は、オラクルのハードウェア、ソフトウェアとネットワーク関連製品を統合し、効率性かつ柔軟性の高い、低コストのマルチテナント型プライベート・クラウド基盤を提供。政府・公共機関におけるITリソースの統合・集約化、効率的配分や質の向上、およびITガバナンス基盤の確立などのニーズに応えることが可能だ。

 「クラウド・ライフサイクル管理」は、クラウド環境におけるセルフサービス型の高速なプロビジョニング、システムの包括的な自動運用管理、従量制課金管理などによってクラウド環境における運用管理の利便性と総所有コストの削減を実現。オラクルのクラウド環境のための統合運用管理ツール「Oracle Enterprise Manager 12c」の「Cloud Management Pack」を活用します。

 *DBaaS(Database as a Service):データベースを統合し、さまざまなアプリケーションからアクセスして必要なデータを必要なとき必要なだけ利用可能にする。

 ビックデータ・ソリューションは、公共機関に蓄積され、利活用されていない膨大な「データ」を統合、集約するための基盤として「Oracle Big Data Appliance」、有用な事実、ルールや傾向を見つけ出すための分析基盤を「Oracle Advanced Analytics」により提供します。定型、非定形などのデータの種類に依存せずに提供できる。また、検索、探索、関連性分析などのさまざまな分析機能を一括で提供可能。「Oracle Spatial and Graph」によってデータ公開の方式も、CSV、XMLに加えて、世界標準規格(W3Cなど)のRDF形式にも対応。これにより、世界各国の研究機関や企業による日本の政府・公共機関の情報の円滑な利用を促し、オープンデータが有効活用できる。

 セキュリティ・ソリューションは、欧米における政府、公共機関における厳しい基準(TCSECなど)で認証を取得済みのオラクルのセキュリティ製品を提供。データ保護のための「Oracle Advanced Security」、ラベルベースのアクセス制御を行うための「Oracle Label Security」、管理者アクセス権限制御のための「Oracle Database Vault」、ネットワーク・トラフィックの監視と監査データの解析によりデータを保護する「Oracle Audit Vault and Database Firewall」により実現する。(編集担当:慶尾六郎)