A級戦犯を合祀する靖国神社に安倍晋三総理は21日、祭具の真榊を奉納した。内閣総理大臣として納めた。前日に、古谷圭司国家公安委員長が参拝しており、総理や閣僚の動向が注視されている。
一方、靖国神社をめぐる政府・閣僚の対応が日韓・日中関係に影響することを懸念する米国のオバマ大統領が国賓として23日に来日するため、安倍総理自身が参拝することは自粛するとみられている。
靖国神社をめぐってはA級戦犯の合祀以来、昭和天皇を含め天皇陛下は足を運ばれておらず、合祀問題が未解決のまま。また、政教分離の視点から「国立の無宗教の戦没者追悼施設設置」を望む声もある。安倍総理は靖国神社が追悼の中心的施設になっているとの認識で、別施設の創設には消極的な姿勢。
同じ与党・公明党の山口那津男代表は昨年12月の安倍総理の靖国神社参拝をめぐる国際社会の反応の大きさも踏まえ、「戦没者を追悼する施設は国として必要なことだと思う」との考えを当時示し、「一つの解決策として、わだかまりなく国民や外国人、天皇陛下も含めて追悼できる施設の在り方は積極的に模索されていい。(福田康夫氏が官房長官の時、私的諮問機関から)国立追悼施設をつくるべきという選択肢が示された。これについて、前向きに真剣に検討する必要がある」と述べている。施設の在り方を国会で議論する時期にきているのではないか。(編集担当:森高龍二)